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2019年3月13日

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医療新聞社のメディカル・ニュース・ネットワークに当院のオールオン4が取材を受けて掲載されました。

医療新聞社のメディカル・ニュース・ネットワークに当院のオールオン4が取材を受けて掲載されました。

くわしくはこちらから

読売新聞社の雑誌「歯科の実力」に記事が出ました。

「特集 最新歯科医療」のページに インプラント治療の専門家として紹介されています。
インプラント治療の専門家として紹介されています。

歯科の実力の画像

「総合的な歯の健康と最先端インプラント治療に取り組む」
(国際ビル歯科 理事長・院長 相良俊男)

 当院は一生歯を残すことを最も大事に考えています。そのためカウンセリングから予防や治療、アフターケアまで、一貫した歯科医療を提供しています。
診療目標は、根本的な歯科医療と一生にわたる心身を含む全身の健康です。
 歯科医院は「歯」だけを診るところではありません。食べる、話す、笑う、感じる、顔の表情に大切、というように、一生楽しく笑って暮らすために、また、人とのお付き合いにも大切な、一日として欠かせない「口」として考え、総合的な健康づくりに取り組む場所です。つまり全身の健康に役立つ健口(健康な口)として歯科医療を考えています。

■歯の健康と脳の働きに密接な関係
 歯周病が進むと、いずれは歯を失うことになりますが、「抜けたら入れ歯や差し歯にすればいい」というものではなく、生涯「自分の歯」で噛むということが、実は私たちの健康にとって大きな意味を持っているのです。
 最近の研究で、残っている歯が少ない高齢者ほど大脳の働きが衰えるということがわかってきました。噛むことで脳は刺激されますが、噛むために必要な歯がなくなると、その周辺の神経も失われ脳への刺激がなくなってしまいます。実際に歯を失った人の脳をMRIやCTスキャンで撮ってみると、認知症患者の脳と同じ部分に影ができていることがあります。脳がうまく機能しなかったら、健康的な日常生活は送れません。認知症と歯の健康の関連性は今後もかなり解明されていくでしょう。

■「オール・オン・4」で総入れ歯から解放
 もし、歯を失った場合にもご心配はありません。歯の根から取り戻すインプラント治療によって、心身の健康を大きく回復できます。ブリッジや入れ歯とは比較にならないくらい、自然の歯にとても近く、機能を快適に回復できます。噛む力については元の歯か、それ以上の力が出ます。またとても長持ちします。最も信頼されているスウェーデンのインプラント治療では第1号の患者さんが42年間使うことができました。その後も世界中で何百万人もその後に続いて成功しています。
 インプラントは、一本の歯を無くした方や数本の歯を無くした方はもちろん、全部の歯を失って総入れ歯にお悩みの方にも治療できます。ワンデー・スマイルという治療は一日で歯がきれいになりますが、インプラント治療でも一日で歯を入れることもできます。そして、最新の方法であるオール・オン・4というインプラント治療では、半日で総入れ歯から差し歯に変わってしまいます。その日から固定式の歯で噛めます。たった一日で総入れ歯から解放される方法です。痛みも心配ありません。全く痛くない鎮静法ができます。
 それに加えて、当院では予防から治療、そしてアフターケアまで一貫して対応しております。術後のメインテナンスも予防専用の健ロセンターがすぐ隣で楽しく続けられます。予防専用の治療は全く干渉されない独立した部屋があり、安心して将来への備えをする
ことができます。
 ともあれ「歯はいのち」です。生命の入り口といわれるほど健康にとって歯は大切なものです。

職員のお知らせ〈2002.7.3掲載〉

有波に第二子が誕生しました。

テレビ取材〈2002.7.17掲載〉

▼7月12日金曜日 午後5時
フジテレビ”スーパー・ニュース”で、人間ドック特集があり、
その中で、当院の歯科人間ドックの模様が、放映されました。

▼7月12日金曜日 午後9時
NHK教育テレビ”今夜もあなたのパートナー
金曜アクセルライン”
『あなたの体を徹底チェック!!‘人間ドックの日’スペシャル』
のなかで、当院の歯科人間ドックの模様が、放映されました。

ちなみに、7月12日は48年前の1954年に、
東京で初めて、人間ドックが行われた歴史的な日です。

人間ドックとは日本で作られた、いまだ世界に類を見ない独創的な医療なので、もちろん世界でも初めてでした。

職員のお知らせ〈2002.7.22掲載〉

歯科衛生士の佐藤に、無事第一子が誕生いたしました。

職員のお知らせ〈2002.8.8掲載〉

歯科衛生士の旧姓石崎がおめでたとなり、
又、大阪からこちらに戻ってまいりました。

ぜんそく児に多いう蝕〈2002.10.8掲載〉

 ぜんそくの急性発作で吸入薬を使っている患者には、歯科医院でこまめに検診を受けることを進めたほうが良さそうだ。
 米国サウスカロライナ医科大学が、1歳から15歳の655人の子供を対象にDMF歯数を調べたところ、ぜんそく持ちの子供はDMF歯数が高く、DMF歯保有者の5人に1人はぜんそく持ちだとわかった。
 ぜんそく発作で用いる気管支拡張薬、アルブテロール(硫酸サルブタモール)が口腔内乾燥症を惹起するために、急性発作に同薬を使用する子供でう触感受性、歯周疾患感受性が高まるのではとみている。同大では、小学校の遅刻早退、欠席理由に頻繁にあげられる「ぜんそく」と「う触」の関係を探っていた。
 米国歯科医師会では、歯科治療指針の中にアルブテロール使用でおこる口腔内変化として口控内乾燥症をすでに揚げている。

歯料で脳梗塞予防〈2002.10.8掲載〉

パノラマレントゲンでアテローム発見

 歯科の定期検診で、脳硬塞を未然に防げる可能性がある。
 一般の歯科医院にも普及した、歯や顎全体の様子を診査できる歯科用パノラマレントゲン撮影装置。この装置を用いた撮影で、頚動脈の塞栓が映し出される可能性が報告された。
 代謝異常により、動脈内壁に沈着する脂肪でアテロームが形成される。これが血管壁からはがれて脳にいけば、脳内で塞栓症を起こす可能性がある。もしこれを歯科用パノラマレントゲン撮影で確認できれば、緊急対応が可能になり、発症を未然に防げる。
 米国歯科医師会誌にこの研究結果を発表したのはアーサー・フリードランダー医師。
エストロジェンレベルが低下するため、脳梗塞を発症しやすくなる閉経後の女性を被験者に選択。脳神経疾患および、これに関係が
ありそうな症状が全くない52人の老人女性を対象に、パノラマレントゲン撮影を実施し、レントゲンフィルムと一般病歴を検討した。
すると、なんと、31%にあたる16人の女性の頚部にアテロームを見つかった。
 フリードランド氏は「今回の被験者は皆、特に異常を訴えてはいませんでした。こうして発症の前に危険な状態を見つけることができるのは非常に幸運なことです」と話している。

日本歯科骨粗鬆症研究会〈2002.10.8掲載〉

-設立総会ならびに記念講演会のご案内-

歯の完全再生に成功〈2002.10.31掲載〉

小豚の歯をラットに植え付け フォーサイス研究チーム
日本歯科新聞 1299号 10月29日より

フォーサイス研究所のドミニック・D・デパロマ博士ら研究チームが、小豚の歯の一部を培養、ラットに植え付け、歯の完全な再生に成功。
 10月発行のアメリカ歯科医学雑誌(JDR)に論文を発表した。
 生後6ヵ月の小豚から採取した歯胚組織より得られた細胞をラットに植え付け、30週後以内に歯冠の形成を認めたもの。
 このようにして得られた再生歯には、象牙質、象牙芽細胞、歯髄組織などが含まれているが、さらにエナメル質の構造を含む完全なもので、これまで開発された歯の再生技術のなかでは最先端の研究。
 この研究結果は歯の幹細胞の存在を示唆するものであり、歯の再生技術の進歩に大きく貢献されるものと期待されている。
 すでに日本の上田実氏(名古屋大学大学院医学研究科)らによる歯の再生術が報告されるとともに、名古屋大学付属病院で実際に「再生外来」がスタートしているが、この技術ではエナメル質を含む完全な歯を再生させることができなかった。
 また、形態、大きさをコントロールする技術は確立されておらず、臨床応用には時間がかかるものと思われるが、今回、完全な歯の再生技術が成功したことで、「再生歯科医療」は新たな段階を迎えたことになる。

職員のお知らせ〈2002.12.2掲載〉

職員だった、歯科衛生士の旧姓石崎が先日、無事に女子を出産いたしました。

再生医療の胎動 閉塞歯科界打開の旗手〈2003.5.22掲載〉

日本歯科新聞 2003年5月20日号より

世界が注目するフロントランナー
■行き詰まる歯科界 再生医療に「希望」

 「名古屋大学大学院の上田実教授と日立メディコが人口歯胚を共同開発」。昨年6月4日の日刊各紙がこの話題を大きく取り上げた。10月には同大医学部付属病院に国内初の「再生歯科外来」が設置され、歯科における再生医療が実用化へ向けて動き始めた。
 歯科医師の増加にともなう歯科医師1人当たり患者数の減少、診療報酬点数の初の引き下げ、また被用者保険本人3割負担の実施など、21世紀を迎えた歯科医療界は行き詰まりを見せている。
 こうした閉塞した歯科界のなかで、再生歯科医療が持つ意義について、上田教授は「歯科界は再生医療に希望を持つべきです。再生医療は歯科界に変革を起こすでしょう」と将来性を指摘する。
 14年度の「21世紀の歯科医学・医療―歯科医療からみた再生医学」をテーマに開かれた日本歯科医学会学術講演会でも、上田教授は「現在の医療技術は限界が見えている。画期的な進歩がなければ、早晩大きな壁に突き当たってしまう」とし、今後の歯科界に進歩を生むものとして「再生歯科医療の実用化」を強調した。
 注目度は歯科の枠組みを超え、「日経バイオビジネス」(2002・7月号)では「開幕!再生歯科レース」と題し、熾烈な研究競争を繰り広げる再生歯科医療が「再生医療の最初の巨大市場」として、またとないビジネスチャンスを狙う全国企業に情報発信された。
 教授自身も「歯科は再生医療のフロントランナーで、世界中が成功に注目しています」と自負する。

■そう遠くはない実用化の道のり

 待たれるのは実用化だ。
 教授の研究は、すでに基礎研究、臨床研究を終え、企業への技術移転の段階にある。
 今後は、臨床治験を行い、厚生労働省の承認を得ると、産業化され、実用化となる。
 その時期について上田教授は、「計画では2005年に技術移転が終わり、2006年には歯周組織、2007年には再生歯胚の出荷が始まり、再生歯科医療の歯科医院での実用化が始まる予定です」と計画を語った。
 教授が考える実用化の時点とは、再生歯科医療が産業化され、工場から歯科医院への再生組織の出荷が始まる時点。
 つまり、ごく少数の歯科医師が治療を始める時点を指すが、教授は「1人の歯科医師が始めた途端、猛烈な勢いで、歯科医院での再生医療は広がってゆくでしょう」と前途の光明を語る。

■歯周病と高齢化 潜在患者は莫大

 教授が「希望を持て」とする背景には、再生歯科医療を待つ潜在患者が多いことが挙げられる。
 「重症歯周病患者は現在3000万人、そのうち2割が治療法がなく抜歯をしている。試算すると、その数約600万人です。糖尿病の潜在患者300万人と比べても、その数は膨大です。こんな医療は他にはありません」。再生医療が歯科医院にとって患者拡大に確実につながるという。
 また、東京医科歯科大学大学院の石川烈教授は「現在国民の35歳以上人口の7割が歯周病で、さらに1割が重症歯周病患者です」と患者の多さを指摘する。
 総人口1億2744万人のうち、35歳以上人口は7250万人(総務省総計局調査、平成14年10月1日現在)。ざっと試算しただけでも歯周病患者は約5000万人、重症歯周病患者は約700万人になる。
 さらに石川教授は、日本が置かれる超高齢社会に再生歯科医療の必要性を強調し、「高齢者は歯の脱落に義歯やブリッジなどでしか対応できなかった。しかし再生医療で、自分の歯で美味しい食事できるようになれば、高齢者のQOLは向上し、より健康な高齢期、終末期を生み出します」。
 上田教授が考える歯科界への波及効果はこれだけではない。歯科医学の教育改革や歯科のイメージアップ、新たな雇用創出など、あらゆる形で変革が起きるという。
 「歯科界にとってこれ以上のものはしばらくでてこないでしょう」。

「歯の再生」研究、4大学参加 日立メディコ〈2003.6.6掲載〉

日本経済新聞 2003年6月5日朝刊より

日立メディコは四日、細胞を使って歯を再生する医療技術について新潟大学など四大学と共同研究を始めると発表した。すでに名古屋大と歯の基になる歯胚(しはい)を人工的に作り出す研究に取り組んでおり、複数の大学で分担して研究を進め、事業化に弾みをつける。
 同社が主体となり「歯胚再生研究コンソーシアム」を発足させ、名古屋大、新潟大、大阪大、徳島大、神奈川歯科大が参加する。再生歯の組織評価や歯周組織の再生などを分担して研究する。
 研究ではまず、あらゆる組織に成長する可能性がある「幹細胞」の中から、歯胚になる細胞を突き止める。この細胞を培養して歯科医に供給。患者に移植する事で、乳歯、永久歯に次ぐ“第三の歯”を生やすのが目標だ。
 これまでの名古屋大との共同研究で歯胚になる細胞を突き止め、医療産業都市構想が進む神戸市ポートアイランドに細胞培養プラントを建設することを決めた。これを機に提携大学を広げて基礎分野から実用化に至る研究を分担。培養歯胚の製品化を急ぐことにした。

歯周病で傷めた「歯根膜」を再生〈2003.6.16掲載〉

日本経済新聞 2003年6月16日朝刊より

女子医大・医科歯科大 ラット使い成功

 東京女子医科大学と東京医科歯科大学の研究グループは、ラットを使った動物実験で、歯周病によって破壊された膜組織を再生することに成功した。ナノテクノロジー(超微細技術)を駆使し、培養したシート状の組織を傷めないようにする技術を使って実現した。一~三年後の臨床応用を目指す。
 開発したのは女子医大の岡野光夫教授と医科歯科大の石川烈教授ら。
 歯周病が進行すると、歯と骨をつなぐ役目を果たす組織「歯根膜」が炎症を起こしたり、破壊されたりする。研究グループは培養皿の表面を、厚さ二十ナノ(ナノは十億分の一)メートルの薄膜で均一に覆い、歯根膜の組織を培養した。培養後に温度を下げると、コラーゲンなど細胞同士をつなぐ分子を傷めないままシート状の組織になる。
 手術で歯根膜を取り除き、歯周病を再現したラットの歯の周りにシート状の培養細胞を移植した。約四週間で歯根膜が再生し、健康な状態の歯に戻ったという。
 歯周病の治療は、歯茎を切り開いて洗浄する一時的な対症療法がほとんどで、効果が持続するのは数カ月程度になる。歯周病が悪化する前に今回の歯根膜歯を再生する治療を受ければ、十年以上効果が持続する可能性もある。

特別企画インタビュー 「再生医療の胎動」歯牙再生研究の展望を聞く〈2003.7.3掲載〉

特別企画インタビュー
「再生医療の胎動」歯牙再生研究の展望を聞く
日本歯科新聞 2003年7月1日号より

本当に可能か 2007年実用化
歯科にとっての「アポロ計画」
99%でなく完璧な安全性必要

再生医療の実用化を目的に全国で熾烈な研究競争が繰り広げられている。この中、企業が研究をバックアップする産学連携が盛んに行われ、産業化で世界市場を獲得しようと多くの企業が手を上げた。日立メディコ(猪俣博社長)は6月4日、5大学の研究者で組織された「歯胚再生コンソーシアム」を設立し、新たな共同研究体制に入ることを明らかにしたが、共同研究者の上田実氏(名古屋大学大学院教授)と山本悦治氏(日立メディコ技術研究所長)に研究の実態や展望を聞いた。

智歯が資源になる
実現の提示が急務

 ──歯牙再生の2007年実用化は本当に可能なのでしょうか。
 上田 少なくとも再生は可能だという答えはすでに出ています。出口が見えているので実現性は非常に高くなりました。
 研究ではイヌの顎骨で歯胚を再生させることに成功しています。かなり臨床に近いステージに来ていると言えるでしょう。実験対象が哺乳類の大動物であるイヌに移行したのは非常に有意義なことで、評価の仕方しだいでは現時点でも「研究は成功した」と言えるかもしれません。
 ──今後、ヒトへ研究対象が移っていきますね。
 上田 そこで、いまは矯正時の便宜抜去で捨てていた智歯から、歯の幹細胞を分離する研究をしています。歯の幹細胞を見つけ出し分離できれば、そこからいくつも歯を再生させることが可能です。
 ──幹細胞と言えば骨髄から採る方法が昔から行われていますね。
 上田 確かに伝統的に骨髄から取り出す方法が行われていましたが、智歯の中の幹細胞は骨に分化させるとほかの幹細胞より6倍の石灰化能を持つことが分かってきました。
 骨再生には智歯の幹細胞が非常に適しているということで、歯科医院で智歯を凍結保存させておければ、骨粗鬆症になった時など骨再生に有効に使えます。
 ──用途によって幹細胞を使い分ける可能性が出てきますね。
 山本 乳歯も幹細胞を含んでいますから同じように保存しておけば活用できるでしょう。
 ──これまで捨てていたものが今後、資源になるのですね。
 上田 抜いた智歯や乳歯は医療廃棄物として扱われ、捨てるにもコストがかかります。活用が可能になれば経済面でも合理的です。
 山本 人間の細胞を活用する医療にとって、必然的に出てくる智歯や乳歯を使うことは新たに組織を体内から採取する必要がなく、自分のものであれば拒絶反応も起きませんから非常に適しています。

東大医科研に講座
3年で実績を出す

 ──今後の課題は何でしょうか。
 山本 研究面では効率と再現性、メカニズムの解明など、実用化面ではGMP(Good Manufacture Practice)に対応した歯胚解析・加工のセルプロセッシングセンター、薬事法などの法の規制をいかにクリアするかなど超えなければいけないハードルはまだまだあります。
 しかし、何よりも急がれることは歯牙再生が可能だということをきちんとした形で指し示すことです。実現性を示すことで新たな研究者も生まれ、さらに実用化に向けた幅の広い研究が行えます。今はその突破口を切り開くことが重要です。
 ──そうしますと研究の速度を上げる必要性がでてきますね。
 山本 その効率化を計り設立したのが「歯胚再生コンソーシアム」です。
 これまで名古屋大と続けてきた共同研究に新潟大、大阪大、徳島大、神奈川歯科大の4大学を加え、分担研究することで研究全体のスピードを上げます。
 歯胚再生についての関連技術を持ち寄り、大学の垣根を越えた共同研究が始まったのです。
 上田 これまでの実用化を目指した研究では、一研究者がある特定企業と協力し資金提供を受けながら研究を進めるのが常道でした。
 ところが再生医療のような大型プロジェクトでは、一研究者が実用化までの全工程を研究開発していくのはほぼ不可能です。
 そこで、実用化までの長いプロセスを分割し、複数の研究者に分担することで、研究全体として実用化までの期間を短縮することができるのです。
 山本 それぞれ得意な技術を持った研究者なので、研究速度は飛躍的に向上するでしょう。
 上田 さらに東京大学医科学研究所には日立メディコとデニックスの協力で「幹細胞研究部門(歯胚再生学)」という寄附講座ができます。
 ここでも名古屋大学を始め、各歯科大学から優秀な大学院生を集め、共同研究を始める予定です。ただし3年間の期限付きですから早急に実績を示さないと継続が困難になるでしょう。

技工所に似た流通
普及につれ定額に

 ──実用後、流通システムはどのような形を考えていますか。
 山本 今の歯科技工所のようなシステムを考えています。歯科医師が患者さんから幹細胞を含む組織を採取し、日立メディコがその組織を採取し、日立メディコがその組織を受け取り歯の幹細胞を分離、マトリックスなどと混ぜた形にして再び歯科医院へ送り返します。歯科医師は手元に届いた培養組織で再生治療を行うわけです。
 ──治療費はどの程度になるとお考えですか。
 上田 現段階で具体的な数字を示すことは難しいですが、現行の保険診療のイメージとはかけ離れたものになるでしょう。
 山本 実用化当初の治療費は高額でしょうが、普及するにつれ治療費は徐々に下がり、インプラント治療で自然発生的に価格が設定されていったように、数10万円といった治療費に徐々に定まっていくはずです。
 ──今から開業を考えている歯科医師に開業時の注意点などありますか。
 上田 まだ確固とした術式が確立されていないので一概には言えませんが、インプラントが出来る程度の外科手術の設備があればいいでしょう。
 培養した細胞を冷凍した状態で搬送されてくるので、短期間保存可能な冷凍施設も必要かもしれませんね。ある程度のフリーなスペースを確保しておけば間違いはないでしょう。

複数の企業が培養
組織販売近く開始

 ──再生歯胚は実用化に向け着々と進んでいるのですね。
 上田 再生医療の産業化にとって今は追い風が吹いている状態です。
 厚労省が近く「細胞組織を利用した工業製品に対する安全性と有効性に関するガイドライン」を確定させるそうですから、今まで漠然と安全性を求めていたものが、安全の基準が出来ることで、複数の企業が治験を終えて培養組織の販売を近々始めるでしょう。
 そうなれば基礎研究から製品化までの一貫したノウハウが確立されます。それを見本に後発企業が一挙に実用化への道筋を歩み始めるはずです。
 2007年の段階では恐らく、似たような再生医療ビジネスで、培養骨のオステオジェネシス、培養皮膚のJ-TECなどがすでに、厚労省の厳しい審査を突破して再生組織の流通ビジネスを行っていると思われます。
 山本 再生歯胚の実用化もそれら先行する企業のノウハウを蓄積し、より良い方法を模索していければいいと考えています。
 再生歯胚では日立メディコ以外に産業化を進める企業はありません。それだけ着実で正確な実用化への道筋を立てることが出来ます。
 上田 このような新しい医療は臨床応用の初期段階から慎重にならなければいけません。実績がないだけに、少しの失敗、過ちが社会不安をあおり、危険なイメージを染み付かせてしまうのです。
 ──「怖い」という印象が定着してしまいますね。
 上田 遺伝子治療は白血病を発症してしまうというデメリットが裏目にでてしまい、イメージ戦略といった意味では失敗したと言えます。
 遺伝子治療と比べ再生医療は、遺伝子操作した細胞を扱わないので安全性は確実です。
 また、安全性の確保には専門科学が非常に重要で、様々な角度から検査・分析するテクノロジーが必要不可欠です。そういった点で日立グループは一流の会社といえるでしょう。
 山本 確かに安全性は非常に重要で、日立メディコとしてもどこよりも安全な技術を提供するといった姿勢で、他社との差別化を図ろうと考えています。
 安全性は99%ではなく100%を求めなければいけません。1%欠けるだけでも安全とは言えません。幸いにも日立メディコグループにはこれらの技術が豊富にありますので、総力を結集して取り組むつもりです。
 ──完璧を求めなければいけないのですね。

全構成要素を持つ歯科は最適の環境

 ──歯科が再生医療の実現にもっとも近いと言われますが、それだけ歯科が再生医療の土壌として適しているということなのでしょうか。
 山本 歯科は医科に比べ直接命に影響を及ぼす症例が少ないですから、歯の再生治療に失敗してもすぐに再殖が可能です。可逆性もあり全ての再生医療の入口になり得ます。
 上田 また、再生医療はQOL型の医療としての要素を多分に含んでいます。
 例えば再生心臓弁です。現状の技術でも人工的な心臓弁を付け、常に血液凝固剤を服用すれば充分に生命維持ができますが、この手間を省くために再生医療で心臓弁を作ろうとなると、患者さんはQOLを求めていることになります。
 歯科も同様に歯がなくなっても直接生命に危険はないというところで成立している医療で、歯科は伝統的に保険医療とは別の場所で技術の発展を見せてきた特殊な分野でもあります。自由診療で保険診療から既に脱している部分が多く、自費診療で行う再生医療を始める上で土壌は適していると言えるのです。
 さらに歯科の中には歯科理工などの材料の分野、細胞や病理を扱う生物の分野、そして臨床と再生医療の構成要因が全て含まれていますし、あらゆる面で歯科は再生医療に適していると言えます。
 ──適していると気付いている歯科医師は少ないのではないでしょうか。
 上田 現に神戸の先端医療センターで最初に始まる再生医療の診療科目が歯科なのです。
 この現状をもっと歯科医師の先生方に知っていただきたいですね。

歯科に大きな夢を与えるアポロ計画

 ──2007年に実用化する計画ですが、計画に変更はありますか。
 山本 現状では予定の変更はありません。
 ただし、実用化というのは再生した歯胚を製品として出荷が始まる時期のことを指していますから、再生歯胚による初の患者さんが登場するのはそれよりも前になるでしょう。
 ──それが示されると多くの歯科医師、研究者の意識が大きく変わりそうですね。何か動きはあるのでしょうか。
 上田 すでに各地で再生医療の実用化に応じた動きは起こっています。
 ある開業医のグループは先端医療センターを中心に臨床を目的とした研究会を立ち上げようとしていますし、ある私立の歯科大学では大学挙げて再生医療に取り組もうとしています。
 山本 多くの先生方が「歯も再生が出来るのではないか」と思い始めたことの表れではないでしょうか。
 ──歯科界全体の意識が変わりつつあるのですね。再生医療で歯科界はどう変わっていくのでしょうか。
 上田 再生医療が導入され、むし歯も歯周病も完全に治せる時期が到来すれば、自費診療含め歯科の総医療費は確実に増えるでしょう。この20年の停滞期が打破される可能性が出てきます。
 ──確実に患者層が拡大するということですね。
 上田 また、再生医療はいわば歯科にとっての「アポロ計画」です。
 1969年の月面着陸成功は人類に多くの夢を与えましたよね。同じように再生医療が歯科に与えるインパクトは非常に大きく、閉塞的な状況に置かれていた歯科界に大きな夢と活力を与えることが出来ます。
 「アポロ計画」で結集したあらゆる技術者は、苦心の末、ジェットエンジンやセラミック素材、超軽量合金などものすごく沢山の付随する技術を開発していきました。
 これと同じで、歯科の総合科学である再生医療の発展が同時に歯科医学そのものの発展を招き、牽引していくのです。

高齢者歯頸部う蝕と歯冠部う蝕違い指摘〈2003.7.11掲載〉

小野瀬日大教授が講演

 高齢社会の進展、高齢者残存歯数の増加に伴い、高齢者の歯頸部う蝕(根面う蝕)への対応が、今後の歯科医療の課題となっている。このような中、接着歯学の分野で知られる小野瀬英雄日本大学歯学部教授は、高齢者における歯頸部う蝕の特色と、これまでの歯科医療が主たる対象としてきた歯冠部う蝕との相違点について、6月19日に開かれた臨床歯学研修機関月例講演会で講演し、臨床面での対応で「歯冠部う蝕とは異なる対応が必要」と強調した。
 小野瀬氏によれば、S.ミュータンスを含む強力な酸産生プラークによってエナメル質が破壊される歯冠部う蝕は、もともとは非常にまれな疾患であり、歴史的には砂糖に接する食生活が一般化した後に始まったもので、本来、う蝕のほとんどは歯頸部う蝕であったと説明。
 歯頸部う蝕の最大のリスクは根面の露出であり、露出したセメント質のう蝕臨界PHは6.2と非常に高く、エナメル質の約5分の1の酸で脱灰が始まることから、露出した部位を放置すると、S.ミュータンスのような強力なう蝕原性菌がなくてもう蝕が発症するとした。
 これに対する処置としては、まず、歯肉退縮を防ぐ対応を取ること、う蝕部位を明示して確実な充填を行うことが必要と述べ、歯周治療と平行して対応する高齢者においては歯髄防御力が低下しているため、歯冠部う蝕よりも抜髄基準が広くなるなど、これまでのう蝕治療とは異なる対応の必要性を示した。

(新聞記事ここまで)

「歯冠部う蝕は、もともと非常にまれな疾患」

当院で実施している、25年間くらいの予防診療を長く受診されている方達を見ましても、歯冠部の虫歯になることはとても稀なことです。
当院の予防診療では歯冠部の虫歯は根絶されているともいえます。

「歯頚部う蝕への対応が課題」

当院では、成人の方と高齢者の方を中心に診療しておりますが、一生の健康のために、もともと歯頚部う蝕への予防も重要課題として取り組んでおります。
そのために若い時から、歯肉退縮の予防のためにも、歯周病予防を強力に実施しております。

職員のお知らせ〈2003.11.25掲載〉

受付の高良が急なおめでたとなりました。
ただツワリがひどいためにやむなく退職いたしました。

お支払方法について〈2004.1.23掲載〉

お手持ちのキャッシュカードでお支払いできます。
J-デビットというシステムで、お手持ちの銀行や郵便貯金などのキャッシュカードが安全に使えます。
現金を持ち歩かずにすみます。

たばこは歯周病の最大のリスク因子です〈2003.7.15掲載〉

歯を失ったり、奥歯の支えが十分働かないと、脳の特定の部分が萎縮することがわかっている。
そこは、記憶に重要な海馬を含む側頭葉内側部、そして計算や思考空間認識の前頭・頭頂連合野である。これらの領域は、アルツハイマー病で脳の萎縮する場所でもある。

 先頃、世界保健機構(WHO)が発表した2003年世界保健報告によると、日本は男女ともに平均寿命と健康寿命の双方で世界一であった。平均寿命は男性78.4歳、女性85.3歳、健康寿命は男性72.3歳、女性77.77歳である。無論、長寿は一般的に貢ばしいことである。

 しかし、健康寿命から平均寿命までの期間は、疾病やけがにより日常生活が欠きく損なわれる期間を意味することに留意しなくてはならない。痴呆はこの期間における最も重要な問題の一つであり、痴呆高齢者の介護においては、経済的負担もさることながら、相当の構神的負担が介護者に課せられる。「老老介護」による「介護疲れ」の果ての悲しいニュースを耳にすることも希ではない。

 痴呆は脳血管障害など様々な疾病に起因するが、なかでもアルツハイマー病に代表される脳変性による
痴呆は未だ不明な点が多い。しかしながら、アルツハイマー病の早期発見・早期診断を目的とした画像診
断学は着実に成果をあけており、アルツハイマー病との境界状態である軽度認知障害患者では後部帯状回の脳内代謝量が低下することされることが近年明らかにされている。

 また、原因抽出や予防の観定から複数の疫学調査が実施され、アルツハイマー病の危険因子として年齢、性別、頭部外傷の既往などが挙げられている。なお、「危険因子」とは保有者が有意に高率に確患する要因であり、因果関係の解明は必要ではない。これらの疫学調査の中で、「歯の喪失がアルソハイマー病の危険因子の一つである」と報告した調査があったことは注目に値する。

 一方、歯科領域でも歯数や義歯使用など[口腔状能皿と痴呆の関連を示唆する疫学調査がいくつか報告され、さらに迷路を用いて空間記憶学習能を調べた動物実験では、臼歯の抜歯や歯冠切除による能力低下が確認されている。

 平成14年度に東北大学大学院歯学研究科などは共同で、高齢者の組合的な機能評価を目的とした大規模な地域高齢者の健診を実施した。この健診のデータから、口腔状態と痴呆発症の関連について興味ある知見を得たので紹介したい。

 健診を受診した高齢者1167名を認知機能検査であるMMSEの点数(30点満点)をもとに、正常群652名(28点以上)、軽度認知障害疑い群460名(22~27点)、痴呆疑い群55名(21点以下〕の3群に分類し、各群の平均現在歯数を比較した。各群の平均現在歯数は、それぞれ平均14.9本、13.2本、9.4本本でありMMSEの点数が低い群はど有意に現在歯数が少ない傾向を認めた。さらに、歯の保有数と脳萎縮の関係を検索するために、MRI撮影を希望した高齢者から無作為抽出した195名のMRI画像を用い、歯の状態(現在歯、健全歯、咬合支持域の数)と脳容積との相関を脳画像処理ソフトにて解析した。

 その結果、歯や咬合支持域の数の減少に伴って、記憶と密接に関係する海馬を含む側頭葉内側部や、計算や思考、空間認識などの高次機能と関連する前頭・頭頂台野に相当する領域の容積が有意に減少することを確認した(図)。これら一の領域はアルツハイマー病で萎縮することが多数報告されている。

 以上の知見は、高齢者における歯の保有数と痴呆発症の相関について科学的根拠を示したものである。因果関係や詳細なメカニズムの解明には今後さらなる研究を必要とするが、歯と全身の健康との関わりにおいて、新たな領域が開拓され始めたた言えるであろう。

職員のお知らせ〈2003.9.16掲載〉

受付の秋場が体調不良となり、
病気療養に専念するため無念の退職をいたしました。

職員のお知らせ〈2003.11.25掲載〉

受付の高良が急なおめでたとなりました。
ただツワリがひどいためにやむなく退職いたしました。

お支払方法について〈2004.1.23掲載〉

お手持ちのキャッシュカードでお支払いできます。
J-デビットというシステムで、お手持ちの銀行や郵便貯金などのキャッシュカードが安全に使えます。
現金を持ち歩かずにすみます。

高齢者の歯と痴呆〈2004.2.25掲載〉

日本歯科新聞より

職員のお知らせ〈2004.4.6掲載〉

受付に新人の白石が就任いたしました。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

笑顔で対応しております、
何でもお気軽にお尋ねください。

職員のお知らせ〈2004.11.5掲載〉

前受付係りの(旧姓)高良が7ヶ月の子供をつれて遊びに来ました。
発育が非常に良好で身長が大きく、体重はもう10kgもあります。

職員のお知らせ〈2007.2.19掲載〉

歯科衛生士の成田が出産のために退職いたしました。
11年以上に亘って長く皆様と歯を残して参りました。ありがとうございました。

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