大阪宣言
我々は一千万人を越える日本人の骨粗しょう症患者が、
専門医の診断、治療、援助が受けられる条件を確保、整備するために、
誠心誠意努力することをここに誓う。
また我々は骨粗しょう症による大腿骨、椎骨その他の部位の骨折を撲滅し、
歯周病による歯の喪失を防ぐために活動する。
我々は、目的達成のために個人または組織を通じて
あるいは政治的手段を用いて働きかけ、
人々が骨粗しょう症の原因、骨折の危険、予防法、診断法、治療法などを
熟知できるようにする。柔整からの対応もこれに加わる。
骨折という病態を防ぎ、寝たきり者を減らすために、
また生活習慣病である歯周病の予防のために、我々はあらゆる努力を惜しまない。
そのことが骨粗しょう症患者の生活の内容を向上させ、
結果として健康な社会をもたらすことを確信する。
右 宣言する。
平成十四年三月二十四日
歯周病・骨粗しょう症専門家会議
森井 浩世、 辻 竹康、 高石 佳知、
寺川 國秀、 松尾 通、 中島 幸一
『残存歯の数と骨量との関係』がはっきり証明されました
出典:人間ドックにおける骨塩量測定の検討(SXA法)
福島県保健衛生協会付属成人病センター; 富田健 他
日本人間ドック学会誌(JHD)Vol.12 No.3 1997年; 69(275)~73(279)
残存歯の数と骨量との関係のグラフ
~5、21~などは、残っている歯の数を表します。
縦の数字が骨密度をあらわします。
※平成6年1月~8年3月7日現在
表の右側、合計欄を見るとよくわかります。
21本以上(グラフ:青)歯の残っている人が最も骨密度が高くて、
次に16本~20本(グラフ:緑)の歯の残っている人は、
はっきりと大きく骨密度が下がっています。
次の11~15本(グラフ:ピンク)残っている人も、
はっきり大きく下がっています。
そして、6~10本(グラフ:黄)残っている人もはっきりと下がり、
5本以下(グラフ:黄緑)の歯しかない人が、
もっとも骨密度の低い事が判ります。
これから一生、残していけば、
骨粗しょう症の予防にもなることが判ります。
歯の数とは、健康に機能している歯のことです。
虫歯でカケラになっていたり、歯周病でグラグラの歯は、ほとんど数のうちに数えられません。
また、歯が残っていても、かみ合う相手の歯が反対側の顎になければ、価値は小さくなります。
インプラントにより、根を作ってから歯を取り戻す事が、
ブリッジや、入歯のように、
根の無い、ただ歯の形だけを作るよりも、
骨粗しょう症の予防にもなることが判ります。