歯槽膿漏の治療中です。歯茎を切り取る治療を受け歯が動くようになり物がかめない。
2007年4月26日
ご相談内容
歯槽膿漏の治療中です。歯茎を切り取る治療を受け歯が動くようになり物がかめない。
歯茎が痛むといつも切り取られ2箇所切り取られております。
レーザーや薬などでは無理なのでしょうか?
大阪府 女性 60代 自営業
ご相談のメールありがとうございます。
お口の中や全体の治療計画が良く判りませんので、一般的に説明いたします。
歯槽膿漏とは以前に使われていた言葉で、最近では正確に歯周病と呼びます。
歯周病の治療で、歯茎を切り取る治療は一つの正しい治療方法です。
他にレーザーや薬を使う方法もあります。
しかし、いずれもそれだけでは対症療法ですので、痛みや腫れを抑えることが主な目的になります。
一方で、根本的な歯周病治療とはその目的として、痛みや腫れを抑えることと同時に一生歯を残したい、というのがあります。
良く噛めること、あるいは自然できれいな歯にすることですが、もう一つとても大事な目的は病気や治療の心配や将来の不安という、嫌なことを「終わり」にしたい、ことにあります。
つまり、医療の本当の目的でもありますが、もう病気から解放され、治療や悩みを終わらせ、これから一生の間、口の中のことなど普段は忘れて楽しく笑って暮らすことにあります。
しかしながら、歯周病とは普段は痛くなく骨が溶けていき、最後は体調が悪いと痛かったり腫れたりしながら抜けてしまう、非常に長期的な経過をたどる病気です。
決して年のせいで抜けるのではありません。
普通治せますが、とても手間ひまかかり難しい治療です。
ですから、皆さんはお忙しいので痛いときだけ駆け込んで、将来のことよりも、とりあえず急いで痛みを止める治療のみを求めることが多いものです。
しかし、将来はまたくり返したり、最終的には歯を失うことは止むを得ないと妥協する方法です。
まぁ、歯が抜けてしまえば歯周病は自然に終わってしまい、それは部分的には完治といえるかもしれません。
それも目的をはっきりして選択すれば、一時的には、又ある意味で正しい選択ではあります。
目的により将来の結果はまったく正反対というほど違ってきます。
*****さんにとっての今のお気持ちで目的を決め、ご担当の先生と納得いくまでご相談しながら治療を受けられると良いと思います。
またお分かりにならないことは何でもお尋ねください。
国際ビル歯科 相良俊男