前に歯を差し歯にしようとして、治療していたら、借り歯の時歯がおれてしまいました。
2007年4月25日
Q
前に歯を差し歯にしようとして、治療していたら、借り歯の時歯がおれてしまいました。
インプラントにするしかないと思っていますが、折れてしまった責任は歯医者にはないのですか?
ショックで眠れません。
女性 28才
A
法律的には、歯科医療とは準委任契約に基づいた医療行為であると解釈されています。
十分に善良な管理者としての義務を果たしていれば、歯科医師の責任はそれで果たしていると言われております。
申し訳ありませんが、お話だけではなにも判りませんので、答えられませんから、以上の通り一般的に言いましたが、実際はとても複雑です。
もしかすると、歯科医師の注意義務が十分でなかったのかもしれません。
あるいは、例えば、その歯が治療に耐える限界を超えていたかもしれませんし、前歯だけに原因があるのではなく、奥歯にも問題があり、前歯に無理がかかっていたかもしれないし、寝ているときなど無意識に強い噛み合わせの力がかかっていたかもしれません。
過去はもう変えられませんが、これからは変えられます。
これを、教訓として生かし、もう繰り返し、後悔しない事が大切です。
いつでも、歯の治療には長所も、そして必ず欠点もあります。
欠点とは厳しく言えば、危険という意味も含まれます。
当然削れば歯はだんだん弱くなり、折れることもあります。
治療前に十分長所、短所や将来の見通しの説明を受け、相談のうえで、多くの方法から、ご自分に合う、欠点を上回る長所を持つ治療を選ばなければなりません。
人により、また同じ人でも人生の時期により、全く違います。
病気の治療をしない事は、普通、最も欠点が大きいため、一つの治療を選ばなければなりません。
人生は二度とやり直しが効かないから、治療とはお互いにとって難しい事です。
しかし、選ぶ権利は患者さんにあります。
当然その責任は患者さんにもあります。
良く、治療前の相談を受ける事を勧めます。